鬼滅の刃を読み終えて②

先日の日記に引き続き、鬼滅の刃のネタバレが含まれます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

主人公である炭治郎は最後の最後で、ラスボスである鬼舞辻無惨に、鬼にされてしまう。

彼の精神の中に鬼舞辻無惨が入り込み、人を傷つけ始めてしまうのだ。

 

しかし、炭治郎は仲間たちの協力、自身の信じるもの、精神力によって、心の中の鬼舞辻無惨を退け、人間に戻る。

 

そこで、物語は完結し、ハッピーエンドで終わる。

 

 

 

この物語の見方を変えると、主人公である炭治郎は単に悪を物理的に倒したというより、自分の内に存在する悪の心に打ち勝ったと言えるのではないだろうか。

 

つまり、鬼のラスボスである鬼舞辻無惨は、全ての人間の内にもともと存在している悪を象徴しているにすぎず、最終的にこれに打ち勝つには自分自身の悪と戦わなければいけないという示唆になっていると僕は感じた。

 

本当に平和を望むなら、まず人を傷つけたいと衝動的に思ってしまう自分に打ち勝つことが不可欠であり、そんな自分を変えることが、世界を変えることになると作者は言いたかったのではないだろうか。